経歴から
介護の専門学校卒業後、介護士15年以上、相談員6年、ホーム長8年と介護全般の仕事に従事してきました。その中で現場のことから、コンプライアンスや運営方法まで様々な経験をしてきたことをここに書き留めていこうと思います。特に中間管理職で頑張っているリーダー達を応援したい!利用者様の為、スタッフの為、健全な運営の為、日々お疲れ様です!さて、今回はシフトについて書いていこうと思います。
PDCAとOODAって?
PDCAは聞いたことあるかも知れないが、OODAはあまり聞きなれない言葉かも知れません。それぞれの違いについてみていきましょう。PDCAサイクルとOODAループはどちらも意思決定とプロセス改善のためのモデルですが、それぞれの焦点と応用の仕方には違いがあります。以下に、これら二つのフレームワークの主な違いを分かりやすく説明します。
■PDCAサイクル Plan(計画): 目標を設定し、達成のための戦略を計画します。 Do(実行): 計画に基づいて行動を実行します。 Check(評価): 実行した行動の結果を評価し、目標達成度を測定します。 Act(改善): 評価を基に改善策を立案し、次のサイクルへと移行します。 <特徴> 構造化されたアプローチ: PDCAは段階的で計画的なアプローチを提供します。 継続的改善: 主にプロセスやシステムの継続的な改善に焦点を当てています。 長期的な適用: より長期的な計画と目標設定に適しています。 |
■OODAループ Observe(観察): 環境を観察し、情報を収集します。 Orient(方向付け): 収集した情報を分析し、現状の理解を深めます。 Decide(決定): 分析を基に最善の行動を決定します。 Act(行動): 決定した行動を実施します。 <特徴> 柔軟性と迅速性: OODAは迅速な意思決定と状況への適応を重視します。 環境の変化への対応: 不確実で変化が激しい状況において効果を発揮します。 短期的な適用: 短期的な意思決定と素早い行動変更に適しています。 |
それぞれの説明は御覧の通りです。上記の主な違いは下記となります。
- 焦点: PDCAは継続的な改善と効率性に焦点を当てており、OODAは迅速な意思決定と環境への適応に焦点を当てています。
- 適用状況: PDCAは比較的予測可能で安定した状況に適しており、OODAは不確実性が高く動的な状況に適しています。
- 速度と柔軟性: OODAはPDCAよりも迅速な意思決定と高い柔軟性を持ちます。
PDCAとOODAはそれぞれ特定の文脈や目的に応じて有用であり、場合によってはこれらのフレームワークを組み合わせて使用することも可能であり、有効的です。
介護現場における具体例
介護現場において、PDCAサイクルとOODAループを適用することで、異なるアプローチを通じて改善や対応策を導き出すことができます。以下に、介護現場でのPDCAとOODAの違いを具体例を用いて説明します。
PDCAサイクルの適用:継続的なサービス改善
具体例:新しい介護技術の導入
- Plan(計画): 新しい介護技術を導入するための計画を立てます。例えば、介護スタッフによる新しい身体介護技術のトレーニング計画を策定します。
- Do(実行): スタッフに対してトレーニングを実施し、新しい技術を現場に導入します。
- Check(評価): 導入後、技術の効果を評価します。例えば、患者の快適度や介護スタッフの作業効率の変化を測定します。
- Act(改善): 評価結果に基づき、必要に応じてトレーニング方法を改善したり、他の技術への変更を検討します。
OODAループの適用:迅速な状況対応
具体例:急変する患者の状況への対応
- Observe(観察): 患者の急変を観察し、症状や周囲の状況を迅速に把握します。
- Orient(方向付け): 観察した情報をもとに、患者の状態や必要な介護措置を迅速に評価します。
- Decide(決定): 状況分析に基づき、緊急措置(例えば、救急車の呼出しや特別な医療処置の実施)を決定します。
- Act(行動): 決定した緊急措置を即座に実行します。
まとめ
いかがでしたでしょうか?介護現場では、PDCAサイクルは長期的なサービス改善や効率向上のために用いられ、OODAループは急速に変化する状況や緊急事態への対応に用いられることが理想的です。このように、両方のモデルを状況に応じて使い分けることで、介護サービスの質を高めることができます。今後の介護現場の運営にこの考えを取り入れることで、サービスの質が向上すれば幸いです。最後までありがとうございました。
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