介護現場の運営に役立つ情報発信〜介護リーダーが大局観(羽生名人)から学ぶビジネススキル〜

介護医療

介護の専門学校卒業後、介護士15年以上、相談員6年、ホーム長8年と介護全般の仕事に従事してきました。その中で現場のことから、コンプライアンスや運営方法まで様々な経験をしてきたことをここに書き留めていこうと思います。特に中間管理職で頑張っているリーダー達を応援したい!利用者様の為、スタッフの為、健全な運営の為、日々お疲れ様です!今回は大局観(羽生名人)という考え方について書いていきます。

新たな視点でとらえてみるのはいかがでしょう?

介護現場でのリーダーシップは、目先の問題だけでなく、全体の流れや将来を見据えた判断が求められます。例えば、日々の業務では、スタッフのスケジューリング、利用者のケア計画、緊急事態への対応など、即座に対応しなければならない課題が山積みです。しかし、これらに追われるあまり、長期的な視点を欠いてしまうと、サービスの質やスタッフのモチベーション維持に支障をきたすことがあります。

羽生善治名人の著書「大局観」から学ぶことができる長期的視点の重要性と、その具体的なビジネススキルについて解説します。羽生名人は、将棋における大局観を通じて、全体を俯瞰し、長期的な戦略を持つことの重要性を説いています。この考え方は、介護リーダーが業務を管理し、組織を持続的に発展させるために非常に役立ちます。

羽生善治名人の大局観とは?

羽生善治名人は、「大局観」を「目先の一手に捉われず、全体の流れや形勢を見極める力」として位置づけています。彼の著書では、将棋における数多くの対局経験から得られた洞察が具体的に解説されています。

彼は、短期的な利益や結果に囚われず、全体を見渡しながら最善の一手を選ぶことの重要性を強調しています。この考え方は、ビジネスや介護現場でも応用できます。

羽生名人の「大局観」は、「目先の一手に捉われず、全体の流れや形勢を見極める力」として説明しています。日々の業務に追われがちな介護リーダーにとって、全体像を把握し、長期的な視点からの戦略を立てるための貴重な指針となります。

羽生善治名人は、大局観をこの考え方を介護リーダーのマネジメントにどのように活用できるかを見ていきます。

大局観を持つことの重要性

介護リーダーが大局観を持つことで、次のような利点があります。

1.長期的戦略計画

組織のビジョンに基づいた長期的な計画を立てることで、持続可能なサービス提供が可能になります。これにより、短期的な目標にとらわれず、全体の方向性を見失わずに進むことができます。大局観を持つことで、リーダーは組織の未来を見据えた決定を下し、適切なリソース配分を行うことができます。

2.リスク管理

潜在的なリスクを早期に発見し、対策を講じることで、トラブルを未然に防ぎます。大局観を持つことで、リスクを全体の中で位置づけ、適切な優先順位をつけることができます。これにより、突発的な問題にも迅速に対応でき、安定したサービス提供を継続することが可能となります。

3. スタッフの成長

   – スタッフのキャリアパスを計画的に提供し、モチベーションと満足度を高めます。大局的な視点を持つことで、スタッフの成長を組織全体の成長と結びつけることができます。これにより、個々のスタッフが自らの役割を理解し、自信を持って業務に取り組むことができるようになります。

羽生名人から学ぶ具体的なビジネススキル

1. 全体の把握

組織の全体像を常に把握し、現状と目標を明確にします。これは、介護現場においても重要です。全体を俯瞰することで、各スタッフや部門がどのように連携しているかを理解し、効率的な運営が可能になります。また、全体を把握することで、現場での問題点を早期に発見し、改善するための具体的な方策を講じることができます。

2. 情報の収集と分析

将棋のように、正確な情報を収集し、分析する能力を養います。介護リーダーも、現場のデータやフィードバックを基に適切な判断を行うことが求められます。データドリブンなアプローチにより、根拠に基づいた意思決定が可能となります。例えば、利用者の満足度調査やスタッフの意見を定期的に収集し、分析することで、サービスの質を向上させることができます。

3. 柔軟な対応

状況に応じて柔軟に対応する力。介護現場では予期せぬ事態が発生することが多いため、適応力が重要です。変化に迅速に対応し、問題解決能力を高めることが、安定したサービス提供につながります。例えば、新しい介護技術や方法が導入された場合、その適用に柔軟に対応し、スタッフに適切なトレーニングを提供することが求められます。

4. コミュニケーション能力

羽生名人は対局相手とのコミュニケーションを重視します。介護リーダーも、スタッフや利用者との円滑なコミュニケーションが不可欠です。明確で効果的なコミュニケーションにより、チームの協力を促進し、信頼関係を築くことができます。これにより、スタッフの意見や提案を積極的に取り入れることで、組織全体の士気を高めることができます。

これらのスキルは、介護リーダーが組織全体のビジョンを達成するために不可欠な要素です。大局観を持ち、具体的なビジネススキルを活用することで、質の高い介護サービスの提供が実現します。また、これによりスタッフの満足度と利用者の満足度を同時に高めることが可能となり、結果として組織全体の成長と成功に繋がります。

介護リーダーに求められるスキルの具体例

リーダーシップは介護現場での成功に不可欠です。リーダーがチームメンバーの強みと弱みを理解し、適切なサポートとフィードバックを提供することで、スタッフは自信を持ち、積極的に業務に取り組むことができます。また、リーダーは困難な状況でも冷静に判断し、チームを導く能力が求められます。それにより、スタッフはリーダーに信頼感を持ち、組織全体の一体感が強まります。下記に紹介いておきます。

・ビジョンとミッションを組織全体に共有することで、一体感を醸成する。

・長期計画の策定将来的なニーズやトレンドを見据えた戦略を立てる。

・リスクアセスメントの実施を定期的に評価し、対応策を講じる。

・長期的視点でのスタッフの育成を支援する。また自分自身もスキルアップする。

・PDCAを用いてチームを導き、エンゲージメントを高め強いリーダーシップを発揮する。

まとめ

介護リーダーが羽生善治名人の大局観から学び、長期的な視点で組織を運営することは、質の高い介護サービスを提供するために不可欠です。日常業務に追われる中でも、全体の流れを見据えた判断を行い、組織全体の成長と持続可能性を追求しましょう。これは、リーダー自身の成長だけでなく、スタッフ一人一人の成長にもつながります。

具体的なビジネススキルを持つことで、介護リーダーは現場の複雑な状況に柔軟に対応し、利用者のニーズに迅速かつ適切に応えることができます。また、リーダーが持つビジョンとミッションをスタッフと共有することで、組織全体の目標達成に向けた一体感が醸成されます。

リスク管理やスタッフの育成といった具体的なスキルは、組織が直面する課題に対して効果的な解決策を提供します。これにより、介護サービスの質を維持しつつ、常に進化し続けることが可能となります。最終的には、介護リーダーの起こす行動が組織全体の成功と利用者の満足度向上に貢献します。新しい考え方を取り入れ、行動してみるのはどうでしょうか?

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